ニュースNEWS

【長崎】約400年前の長崎の愛情物語を再現 オペラ「アニオー姫」上演

2023年11月07日

約400年前の長崎の愛情物語が歌劇になりました。日本とベトナムの外交樹立50周年を記念したオペラ「アニオー姫」が6日夜、長崎市で上演されました。

新作オペラ「アニオー姫」は、江戸初期に活躍した長崎の御朱印船貿易商、荒木宗太郎がベトナムの王女アニオー姫と結婚した物語を基にした作品です。オペラではこの史実をモチーフに、日本とベトナムの古くからの交流関係を描きます。ベトナムと東京で披露され、長崎での初公演は、オペラを小編成にアレンジした「特別音楽朗読劇」で上演されました。招待された約400人は、主役2人の日本語とベトナム語の歌声が響くたびに拍手を送りました。

アニオー姫の嫁入りの様子は、江戸初期(1634)から389年の伝統を持つ長崎くんちで、1970年(昭和45)以降、7年に1度、本石灰町の「御朱印船」の演し物で再現され続けています。今年は3年間の中止を経て10年ぶりに奉納されました。

幕が下りた後、今年の長崎くんちで荒木宗太郎役を演じた松尾琉希くん(8)とアニオー姫役の熊谷朱梨さん(9)が主役の2人と記念撮影などをして交流しました。

松尾琉希くん(8):「宗太郎はベトナムで宗太郎、宗太郎って言われていたのが分かりました」

熊谷朱梨さん(9):「アニオーさんは最初顔を合わせるのを嫌がっていたけど、優しい宗太郎だったらこの人がいいって言って、自分から顔を合わせに行くっていうところが素敵で面白かったです」

荒木宗太郎を演じたテノール歌手・山本耕平さん:「長崎、このご当地でこちらに戻ってきて公演したことで、彼らの愛のおかげで今につながっていることがある。本当にありがとうと思いました。ちょっと涙を我慢しながらきょうは演じさせてもらいました」