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【長崎】核禁条約発効 被爆地長崎から歓迎と決意

2021年01月22日

核兵器の使用や保有などを法的に禁止する「核兵器禁止条約」が発効しました。被爆地長崎からは歓迎と決意の声が上がっています。被爆者・城臺美彌子さん(81)は「きょう発効された禁止条約は必ず世界を動かしていくと私は信じています」と話しました。「『ヒバクシャ国際署名』をすすめる長崎県民の会」は平和公園で集会を開き、被爆者ら約100人が発効を祝いました。原爆が炸裂した午前11時2分、核の犠牲者やこの条約の発効と核廃絶を願いながら他界していった被爆者らに黙祷を捧げました。核兵器禁止条約は核兵器を非人道的な兵器として開発や保有、使用などを初めて法的に禁じるもので2017年に国連で採択されました。去年10月までに50の国と地域が批准していて22日を迎えたところから順次、発効しています。長崎原爆被災者協議会の田中重光会長(80)は「核保有国を世論で取り巻いて署名・批准をさせていく、そういう運動を今から強めていかなければならないと思っています」と話しました。長崎県平和運動センター被爆連の川野浩一議長(81)は「これは『核廃絶の出発点』かなという感じがします。我々が生きている間に核をなくしてほしいと思う」と話しました。アメリカやロシアなど世界9カ国が保有する1万3000発以上の核弾頭を廃絶させる願いを込めて、参加者は長崎原爆と同じ黄色の140個の風船を一つひとつしぼめていきました。条約の発効で核兵器が違法とという国際的な規範が広がり、核軍縮に弾みがつくことが期待される一方、核保有国やアメリカの「核の傘」に頼る日本は参加しておらず、実効性には課題を残しています。浦上天主堂では核兵器禁止条約が多くの国に認められ、核兵器のない世界の実現に向けて着実に政策が進められるよう祈りを捧げました。そして原爆が炸裂した午前11時2分に鐘が鳴らされました。このあと高見大司教が広島と長崎のカトリック司教による共同声明を発表しました。高見大司教:「核兵器禁止条約の批准国が世界の大勢を占め、核保有国も批准をし、同条約が完全に実施されるよう神に祈り、そのために働きかける決意を新たにします」。長崎市の田上市長は条約発効までのカウントダウンが『0』になったボードの前で「核兵器のない世界に向けた新たなスタート」と意気込みました。田上長崎市長:「きょうは核兵器のない世界に近づく歴史的な1日だと思います。もちろん日本政府には署名・批准を求めていきます。ただすぐそこにいけなくても『オブザーバー』というのは非常に大きな前進になりますので、オブザーバー参加をして議論に加わるという事がとても大切だと思います。この条約を育てていって、本当に『核兵器のない世界』にたどりつくそのプロセスに日本政府が参加をしていないということは、やはり被爆地としては考えられないと思います」。田上市長は1年以内に開催される第1回締約国会議に被爆地の代表として出席する意向を示しました。中村知事は「発効を機に国際的な機運が高まり、1日も早い『核兵器のない世界』の実現に国際的な協調を期待する」としました。その上で「被爆国日本が核保有国と非保有国との橋渡しをすることで核兵器廃絶を目指す」として「条約に批准しない」とする政府の考えを支持する姿勢を示しました。中村知事:「現実的にどういったアプローチを経てその目標達成を目指していくことに立場の違いがあるものと考えている」「Q.県としては国の考え方に全面的に沿う?」「そうですね」。