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【長崎】台風10号 猛烈な風…各地で被害 

2020年09月07日

 大型で非常に強い勢力で九州の西を北上してきた台風10号。7日未明から朝にかけて県内全域を暴風域に巻き込み最接近しました。最大瞬間風速は長崎市野母崎で観測史上最大の59.4メートル。このほか対馬市や大村市でも40メートルを超える暴風が吹き荒れ、県内8地点で観測史上最大を記録しました。
 五島市の避難所では窓ガラスが割れ避難していた50代から90代の男女4人がけがをしたほか、雲仙市で未明に家の外の様子を見ようとドアを開けた80代の男性が転倒し、左腕とこめかみを負傷しました。
 佐世保市吉井町では午後6時ごろ、屋根の修理中に足が滑り、地面に落ちた60代の男性が全身を打撲するけがをするなど県内で8人が軽いけがをしました。
 避難所となっていた長崎市立香焼中学校の体育館では7日午前1時ごろ、外壁が大きく剥がれ落ち、上の方に空いた穴から雨風が入ってきたことで、反対側の窓も割れました。当時体育館には避難所の担当者2人がいましたが、体育館に危険を感じて近くの避難所に移動したため、けが人はいないということです。
 59.4メートルの最大瞬間風速を観測した野母崎では7日朝も風が強く、漁港には船の半分が海に沈んでいる漁船もありました。
 長崎市大橋町では公園に立っていた直径約90センチ、高さ10メートルを超える大木が倒れ、隣接する公民館を直撃しました。建物の一部が壊れましたが倒れた時、建物に人はおらず、けがをした人はいませんでした。
 午前3時ごろ、40人が避難している長崎市立福田小学校の体育館の窓ガラスが強風により割れましたが、幸い窓付近に避難者はおらず、けが人は出ませんでした。
 長崎市内の中通り商店街では、店の屋根が飛ばされ、道路を塞ぎました。観光名所の「眼鏡橋」付近では、中島川沿いの街路樹がなぎ倒されました。
 西彼・長与町では、銀行やコンビニが近い交差点に、近くの住宅のソーラーパネルが飛ばされてきました。片側1車線の道路を塞いでいたのは、近くの浄水場から飛んできたプレハブ小屋の屋根。風が吹くと、今にもどこかに飛んでいきそうになびいていました。近くの住宅や、住民への被害はありません。
 一方、最大瞬間風速41.6メートルを記録した佐世保市の天神町では、倉庫のシャッターや住宅の屋根瓦が吹き飛ばされました。また東彼・波佐見町ではコンクリート製の電柱が根元から折れ、隣の電線に寄りかかるように倒れました。こうした影響で停電が起きました。長崎県内約240カ所の交差点などの信号も消え各所で警察官が誘導に当たりました。九十九島パールシーリゾート「海きらら」でも停電が続きました。約120種類の魚を観察できる「海きらら」の大水槽は、停電の影響で8時間ほど水の浄化ができなくなりました。停電は正午ごろ復旧しました。またイルカプールには大量の木の葉が入っていて、この葉っぱをイルカが食べると食欲不振につながるため、トレーナーらが掃除に追われていました。
 壱岐の芦辺港では博多と壱岐や対馬を結ぶ九州郵船のジェットフォイルの浮き桟橋が台風のため壊れ半分以上が水に浸かりました。九州郵船では当面、寄港地をすべて郷ノ浦港に変更するよう九州運輸局に申請しています。9日に橋を吊り上げ、早ければその日のうちに復旧できる見込みです。ジェットフォイルはしけのため、6日午後の便から運休していましたが8日の壱岐発の始発から再開できる見込みです。
 停電は一時約17万3770戸にのぼり現在も一部で続いています。五島市と佐世保市、壱岐市が避難指示、ほか10市8町が避難勧告を出し、合わせて2万5098世帯5万444人が避難しました。