【長崎くんち】「成長も、伸びしろも楽しみにしながら稽古を楽しみたい」船大工町「川船」船回し初稽古に密着
先月30日に造船所から戻ってきたばかりの船がお目見えしました。船大工町の「川船」です。先週12日(土)から船回しの稽古が始まりました。10年ぶりの奉納に向け船出の日です。
根曳・殿村恒司さん:「みんなやる気満々なので、みんな船を本気で押してるので軽く感じました。ちょっと怖かったです」
船大工が多く住む町として栄えたことから名付けられた船大工町。明治時代から川船を奉納しています。子どもが演じる船頭が網を放ち、コイを一網打尽にする「網打ち」と、ダイナミックな船回しが見どころです。
船頭を務めるのは光安悠真くん、8歳です。1学期の終業式を終え、本格的な稽古に入りました。悠真くんは船頭の経験を持つ父・健一郎さんから指導を受けてきました。この日が初めて動く船に乗っての稽古です。
船頭・光安悠真くん:「乗ってみて高いなと思いました。(怖くない?)はい。網を広げてたくさん釣りたいです」
丸山公園の格納庫を出航した川船は、根曳衆の威勢のいい掛け声と囃子の音を響かせながら稽古をする賑町の中央公園を目指します。約1キロの道のりを汗だくになりながら約30分かけて船を引いていきました。
船大工町の川船は激流に逆らいながら立ち向かう船の様子を20人の根曳衆が前進・後進、引き回しで表現します。
地元の人:「長崎で育ってますから、血が騒ぐというか楽しみです」
陣野貴之さん(36)は、今年初めて根曳を務めます。
根曳・陣野貴之さん:「初稽古ということで気合はすごく入ってます。けがなく無事に稽古ができるように頑張りたいと思います」
稽古はまだ始まったばかり。町一丸となって10月の諏訪の舞台に向け舵を切っていきます。
長采・平良光一さん:「船はまだまだ、3点ぐらいです。どんどんうまくなっていくと思うので、その成長も、伸びしろも楽しみにしながら稽古を楽しみたいと思っています」