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【長崎】核禁会議開幕前に被爆者や高校生核廃絶訴え

2022年06月20日

核兵器禁止条約の初めての締約国会議が21日からオーストリアのウィーンで開かれます。長崎市で被爆した82歳の男性や長崎から派遣された高校生平和大使らが核兵器廃絶を世界に訴えました。音楽の都としてクラッシック音楽や芸術が盛んなオーストリアの首都・ウィーン。人口約190万人。モーツァルトの結婚式と葬儀が行われた「シュテファン大聖堂」などのある街ごと世界遺産の旧市街は古代ローマ時代から続く歴史の面影を宿しています。街角では優雅にバイオリンを奏でる人や、パカパカとひづめで石畳を踏み歩く音を心地よく響かせながら走る観光用馬車の姿も見られます。世界各地から訪れた多くの人が行き交い、屋外ではほとんどの人がマスクを外していました。現地時間の17日に行われた「ユースオリエンテーション」には、被爆者や長崎と広島の高校生平和大使らが参加しました。5歳の時、長崎市旭町(現光町)の自宅前で被爆した日本被団協の木戸季市事務局長(82)が自ら体験した核兵器の恐ろしさについて約10カ国50人の若者の前で証言しました。木戸季市事務局長は「核兵器というのは破壊以外の何も生み出さない。だから人類を滅ぼす兵器だから、そのことを皆さん自分の問題として考えていただきたい。自分で考える人(若者)が動いている、そこに希望がある」と話しました。佐世保市出身の第24代高校生平和大使で青雲高校3年の神浦はるさん17歳。広島の平和大使大内由紀子さん(18)と共に原子爆弾や被爆者の写真を示しながら、高校生平和大使の活動を紹介しました。18日には核兵器廃絶国際キャンペーンICAN主催の市民社会フォーラムが開かれ、木戸さんや高校生平和大使も参加しました。平和大使の2人は19日、日本の高校生ら約50人にオンラインでウィーンでの活動を報告しました。神浦はるさんは「平和の象徴の鶴を一緒に折れて良かったみたいなことを言って下さって、すごく良い経験になりました。しっかり発信していけば思いは伝わるなということをすごく思ったので、積極的に発言の機会とかを探しにいって発信を頑張っていきたいなと思いました」と話しました。21日に始まる締約国会議には核兵器禁止条約に反対の立場をとる核保有国やアメリカの核の傘に頼る日本政府などは参加しません。ICANのフィン事務局長は「日本にリーダーシップを示してほしい」と改めて参加を呼びかけました。ロシアのウクライナ侵攻で核抑止に依存する国が増えるとの懸念も広がる中、ドイツとノルウェーに続きNATOに加盟するオランダとベルギー、さらに条約に反対していたオーストラリアもオブザーバーとして出席するということです。会議には被爆地の代表として長崎と広島の市長らが参加し、初日は、田上長崎市長と広島の松井市長がスピーチし、核兵器の廃絶を訴えます。