【長崎】被爆77年 長崎原爆死没者名簿の風通し
被爆から77年となる長崎市で原爆死没者名簿に外気を当てる風通しがありました。原爆の犠牲者や亡くなった被爆者らの生きた証である「原爆死没者名簿」。1冊当たり1120人の氏名と死没年月日、死没時の年齢を記しています。被爆・終戦から23年後の昭和43年(1968)8月9日に初めて奉安され、身元不明者に捧げる白紙の名簿や、広島で被爆し、本人や遺族が長崎での奉安を希望した82人を記した名簿それぞれ1冊も含め194冊にまで増えました。去年7月までに亡くなった18万9245人分を記載しています。風通しは追悼平和祈念館の名簿棚から出して状態を確認するもので、長崎市原爆被爆対策部の20代から30代の職員ら10人が1枚1枚めくり、破損などがないかを確認しました。平和推進課の橋村拓磨さん(27)は「名簿には大人から小さい子どもまでの名前があって核兵器の恐ろしさを改めて痛感しました。小さい子どもは0歳とか1歳とかまだまだこれから人生が続くというところで核兵器で被爆して亡くなっているということで私まだ27歳ですけどもこれから楽しいことだったり悲しいことだったり人生がたくさんある中でそういったものが経験できずに終わってしまったというのが悲しく思いました」と話しました。今年の奉安に向けた名簿の書き入れ(筆耕)は、6月上旬に始まる予定です。