去年、ノーベル平和賞を日本被団協に授与し、長崎を初めて訪れたノルウェー・ノーベル委員会のフリドネス委員長は、「原爆による人道的な悲劇をより理解できた」と語りました。
23日、爆心地での献花や原爆資料館の視察などを終えたフリドネス委員長は、ノーベル平和賞を授与した日本被団協の県組織、長崎被災協を訪ね、去年12月、ノルウェー・オスロで行われた授賞式で登壇した田中重光会長ら被爆者と交流しました。
フリドネス委員長:
「田中さんとも会えましたし、より多くの被爆者の方と会う機会があり、資料館で1945年の原爆による人道的な悲劇をより理解できました」
田中重光会長:
「街を歩いていても知らない人たちから『(ノーベル賞)おめでとうございます』と言われて本当に励ましになってます。1月にスペインとフランスに行ったんですけど、若い人たちにも大学生なんかにも話をしましたけど私たちの声を聞き入れてもらって、若い人たちが動いてくれることがいいことだと」
フリドネス委員長:
「一人ひとりが世代を超えて、これまで責任を持って役割を担ってずっと戦ってこられたことを聞くと、心を強くする思いです。そういう意味で2024年のノーベル平和賞を日本被団協の皆さまに授与させていただいたことで、長年にわたってこの『核のタブー』の確立のために貢献して下さった方、つまり、その熱風の中で亡くなった方、その後に亡くなった方、そして今も戦って下さっている方々、全ての方々に対しての敬意を持っています」