去年、ノーベル平和賞を受賞した日本被団協の構成団体の1つ長崎原爆被災者協議会が長崎市の鈴木市長に受賞を報告しました。
長崎市役所を訪れたのは日本被団協の代表委員も務める長崎被災協の田中重光会長(84)ら4人です。
田中さんらは、ノーベル平和賞の受賞と被爆80年に向けた取り組みなどを報告し、授与されたメダルのレプリカを披露しました。メダルと表彰状のレプリカは22日から始まる原爆資料館の企画展で展示されます。
日本被団協代表委員・長崎原爆被災者協議会・田中重光会長(84):
「去年受賞を被団協がさせていただき、この一年をもう一度死にものぐるいで活動をしなさいという励ましの意味もあると思いますので、頑張りたいと思います」
鈴木市長は、「被爆者の思いを引き継ぎ、平和のバトンを握りしめて発信していく決意をした」と激励しました。
田中さんはきのう石破総理大臣と面会し、3月にニューヨークの国連本部である核兵器禁止条約締約国会議へのオブザーバー参加や原爆で亡くなった犠牲者への国家補償を求めました。
日本被団協代表委員・長崎原爆被災者協議会・田中重光会長(84):
「2日かけて行ったんですけど無駄だったと思います。一言も被爆者の援護について改善をするとか、核兵器禁止条約について日本はどういう態度を取るのか一言もなかったですね」
田中さんは石破総理に対し「戦争の犠牲者に償いをして、二度と戦争しないと世界に宣言し、平和憲法の主義に従った外交努力をしてほしい」と述べました。