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【長崎】原爆資料館展示更新「多角的な視点で」

2023年10月20日

長崎市が再来年、被爆80周年に予定する長崎原爆資料館の展示の見直しに向けた小委員会が開かれ、「原爆被害と戦争における加害の双方を多角的に捉えた展示」を目指す方向性を確認しました。

これまでは「核兵器をめぐる国際情勢」、「被爆医療や放射線」など5つの論点を議論してきました。4回目の小委員会ではその論点のひとつ、「原爆投下に至る歴史」について6人の専門家が意見を交わしました。議論の結果、戦争には原爆の『被害』と、日本のアジア侵略などの『加害』、双方の側面を多角的な視点で考えることができる、客観的な事実に基づいた展示とすることなどを確認しました。

長崎大学核兵器廃絶研究センター・中村桂子准教授:「歴史をきちんと見つめることが未来につながるんだという姿勢を言葉でも展示の大きな方向性のところでもしっかり明記しそれに基づいて考えていく」

展示の配置について市は被爆医師故永井隆博士のコーナーを長崎市上野町の「永井隆記念館」に集約する案などを示しました。市は展示の更新に関する基本計画の素案をまとめ、11月以降に開く資料館の運営審議会に示す方針です。