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【長崎】「学校がいじめに対してずさん」海星高校いじめ自殺訴訟初弁論で母親が意見陳述 学校側は争う姿勢

2023年01月24日

2017年、いじめが原因で自殺した当時、長崎市の海星高校2年の男子生徒の両親が、学校がいじめ対策を怠ったなどとして、運営する法人に対し賠償や謝罪を求めた訴訟の初弁論が長崎地裁で開かれました。

2017年4月20日、当時、16歳だった男子生徒は、学校でのいじめが原因で長崎市の公園で自ら命を絶ちました。訴状では「学校が適切ないじめ防止対策をとらず、1年半以上に及ぶ継続的ないじめで精神的な苦痛を受けていた」としています。
学校が設置した第三者委員会は2018年に「自殺はいじめが主な要因」とする報告書を提出しましたが、学校はこれを認めず、遺族に寄り添った対応を怠ったなどとして3200万円余りの損害賠償や、学校のホームページへの謝罪広告の掲載を求めています。

初弁論では、生徒の母親が意見陳述し「学校がいじめに対してずさんで何も対策をしてこなかった」「いじめを許さない校風をつくっていれば息子は亡くならなかったのではないかと無念でならない」「この裁判が子どもたちを守るために必ず役立つと信じている」と涙ながらに訴えました。
母親は「まず私たちの事案を認めて、いじめがどういうものなのかということを一から勉強し直していただいて、学校が子どもを預かっている以上は子供の命を守らないといけないと自覚を持ってもらいたい」と話しました。

学校側は請求の棄却を求め争う方針で、代理人弁護士は「真摯に対応する」としています。
次回は3月27日にウェブ会議方式で開かれます。