上半身裸の男たちがぶつかり合い、無病息災などを願う奇祭「畳破り」が、諫早市でありました。
諫早市白浜町の楠公神社で250年以上続くとされる伝統行事「畳破り」。鎌倉時代末期、1333年(元弘3年)の「千早城の攻防」を再現したものと伝えられています。
楠木正成が立てこもった城を、幕府軍が攻めたこの戦いは、史実では少数の楠木軍が勝利し、倒幕の流れを決定づけた合戦の一つです。
拝殿では、守り手の楠木軍が腹にさらしを巻き、戦いの準備。表情は真剣そのものです。
「畳破り」の前には、祭りの成功を祈る神事が行われます。攻め手の幕府軍は腹にさらしを巻き、鎧に見立てたわらを頭にかぶって、大盛り上がり。楠木軍は畳を盾に、幕府軍を待ち構えます。
そして、いよいよ…
「そしたら東組、畳を破りに行くぞ~!ウォー」
幕府軍の男たちが次から次へと畳に突進。まさに、意地と意地のぶつかり合いです。ついに幕府軍が畳を押し倒し、拝殿になだれ込みました。
続いて、稲の魂が宿り、御利益があるとされるわらを、互いの体に激しくこすりつけます。両軍入り乱れ、全身わらまみれです。
次は「弓取り」。的をめがけて放った縁起物の竹の矢を、男たちが奪い合います。
最後は紅白餅を見物客にまいて、福をおすそ分けしました。
今年も、熱気と歓声に包まれた「畳破り」。参加者たちは、1年の豊作や無病息災を願いました。