
2001年に諫早市で起きた小学1年生の女子児童の誘拐殺害事件で、遺族が服役中の受刑者に対する損害賠償を求め、3回目の提訴に踏み切りました。
この事件は、2001年10月12日、諫早市立北諫早小学校の1年生で、7歳の川原和未子(なみこ)さんが、下校途中、当時23歳の無職の男に車で誘拐され、山中で殺害されたものです。
遺族は2003年、無期懲役の刑が確定した吉岡達夫受刑者(48)に対し、約7000万円の損害賠償を求める訴訟を起こし、2006年1月に確定しました。しかし、これまで一度も支払いはありません。
賠償請求権は、10年で時効を迎えるため、遺族は2015年に再提訴し、さらに今回、2025年12月15日付で3回目の提訴に踏み切りました。
「朝目が覚めて、一日中考えて、娘のことを考えて、忘れんときはなかし、本当苦しか思いして、病気になるごた、苦しか思いして」
和未子さんの父・冨由紀さんは、事件後、PTSD=心的外傷後ストレス障害を発症し、当時経営していた工務店をたたみました。その後、妻や子どもたちと離れて暮らし、週に一度通院しながら、癒えることのない心の傷跡と闘いながら暮らしています。
「娘のために、やっぱりこのままじゃ、あまりにも、かわいそうかというか、出来ることは何でもやりたか、という思いですよね。30年くらい刑務所に入って、もうそれで済んだと思ったら大きな間違いじゃないですかね。忘れとらん、ということを…思い知らせたい、娘のために。(賠償請求権更新は)自分の義務と思っている。死ぬまで、やります。これは」
川原さんは、支払いのない損害賠償命令を維持するため、被害者遺族が印紙代などを負担し、10年ごとに更新手続きを行わなければならない国の制度は、おかしいのではないかと訴えています。