
五島市で年末年始の贈答用に需要が高まる高級珍味「からすみ」作りが最盛期を迎えています。
琥珀色のからすみが秋の穏やかな日差しを浴びています。五島市富江町の馬場直也さんの作業場では、先月中旬からからすみ作りが始まりました。
からすみは塩漬けしたボラの卵巣です。塩や水分を抜いて板に並べ、裏返しを繰り返しながら天日干しします。時折、表面をアルコールで拭きながら、2週間ほど乾燥させると、透き通るような飴色に仕上がります。
近年、ボラは不漁続きで、今年は漁期を11月末まで延ばし、浅瀬でも取れるよう小型船も備えましたが、漁獲量はピーク時の3割ほどだったそうです。
馬場さんは「晴れの日が続いているが、風が暖かく、乾きが遅い」と冷たい北風を待っていました。