佐世保市の宇久島で進むメガソーラー建設計画に対し、自然保護活動に取り組む団体が、環境保全を求める要望書を提出しました。
提出したのは、一般社団法人日本生態学会の九州地区会と、自然保護専門委員会です。
京セラやクラフティア(旧九電工)などが出資する「宇久島みらいエネルギー」は、島の約10分の1にあたる約280ヘクタールに、太陽光パネル約150万枚を設置する国内最大規模のメガソーラー建設事業を進めています。
日本生態学会は、宇久島には絶滅危惧種を含む貴重な動植物が生息しているとして、法律に基づく環境影響評価を行い、その内容を可能な限り公開することや、専門家らと協力し、適切な環境保全対策をとることなどを求めています。
長崎大学元教授 井口恵一朗さん:
「それぞれの島がそれぞれ特別であると。その島ならではのという部分に対する配慮、目配り、心配りがあればなという思いがあります」
「宇久島みらいエネルギー」は、2026年度中の稼働を目指していて、年間の発電量は一般家庭約17万3000世帯分を見込んでいます。
事業は、環境影響評価法の改正前に届け出ていて、法律に基づく評価については、「国から実施の対象外と判断された」「県の条例基準を満たす調査や予測、評価を自主的に行っている」としています。
また、「希少な動植物については、専門家の指導のもと、保全地点の設定や安全な場所への移植などを積極的に進めている」としています。