11月17日は、「世界早産児デー」です。早く生まれた赤ちゃんとその家族に寄り添う、発達支援の手引きが作られました。
出生体重2500グラム未満、もしくは妊娠27週未満で生まれた赤ちゃんを指す「リトルベビー」。長崎では9.4%と、約10人に1人の割合で生まれています。
キッズ&ファミリークリニック出口小児科医院 出口貴美子院長:
「早く生まれたお子さんのことを『未熟児』というふうに昔は言っていたが生まれたところのスタートがちょっと違うというだけなので、総称して『リトルベビー』というふうに最近は呼ぶことが多いかなと思います」
早産児とその家族のケアに力を注いでいる、大村市の小児科医・出口貴美子医師(62)。周産期医療の進歩で、退院後は元気に育つリトルベビーが増える一方、その家族は、早産による発達の遅れや、「無事に育つのか」などの育児への不安など、見えにくい悩みを抱えがちだと話します。
今年8月、小児科医や研究者と共同で製作した冊子が「リトルベビーのためのおうちでりょういく」。通常の育児書と違い、発達の目安として「あるもの」が書かれていません。
出口貴美子院長:
「いわゆる育児雑誌、育児本、育児教科書に載っているものだと、『月齢・体重』ということが基準になってしまうので、それと合わないことがあります」
育つスピードがゆっくりなリトルベビーに保護者が向き合えるよう、発達の流れと大人がわかりやすいサイン、発達をうながす遊び方など、専門家のアドバイスを交え、サポートします。
出口院長:
「ちょっとスタートが早かった分ちょっとした困り感があったりとか悩んでいるというようなお母さまたちが多いということをわかっていただくというそのご理解が一番大事かもしれません」
冊子に興味がある方は早産児神経発達学会のホームページからお問い合わせ下さい。