長崎市教育委員会は、市内5つの中学校の統合計画に伴う通学区域の変更案を市の審議会に示し、了承されました。
少子化に伴う生徒数の減少を受けて、長崎市は桜馬場中と片淵中、長崎中の3校を段階的に統合する計画を進めています。
まず、4年後の2029年4月1日に桜馬場中を片淵中へ統合。その後、2033年度末までの5年間は、片淵中で授業を続けながら、桜馬場中の跡地で新校舎の建設を進めます。
そして2034年4月、新校舎が完成するタイミングで長崎中を含めて統合し、新しい学校に生徒を集約する計画です。
新しい学校名は、校区内の市民から募った案の中から、関係する自治会や小中学校の保護者世帯が選び、来年3月下旬に発表される予定です。
大浦中は2028年4月に梅香崎中学校に統合する計画を示しています。市教委は、統合に伴う通学区域の変更について、学校の校長や自治連合会、PTA連合会の代表らで構成する審議会に説明しました。
市内の小中学校の数は変わらないものの、児童・生徒数は年々減少し、現在は1960年代前後のピーク時の約4分の1まで減っています。
市教委は桜馬場中など3校の統合について、仮校舎となる片淵中へは、県営バスの運転手の人員が確保できれば、学校を経由する路線の運行が可能になることや最寄りのバス停からは、徒歩で15分から20分ほどかかると説明しました。
また、大浦中と梅香崎中の統合では、梅香崎中より小島中の方が通いやすい生徒は、小島中への通学も選択できるとしています。
委員からは、通学路の防犯対策や老朽化した空き家への対策を求める意見も出ましたが、審議の結果、通学区域の変更が了承されました。
長崎市教育委員会・西本西本德明教育長:
「通学費の補助のあり方や、実際に歩いてみてここが危ないとか地域の方々とお話をさせていただきながら改善できるところは改善しながら、引き続き、関係するバス会社の方々にもご協力をお願いしながら検討を進めてまいりたい」
市教委は今後、子どもたちが安全に通学できるよう対策を講じるとともに、跡地の活用についても地元と協議していきたいとしています。