長崎市恐竜博物館などは長崎市の8000万年前の地層から恐竜「鎧竜」の化石を2つ発見したと発表しました。研究の結果、国内初という大きな発見も。
発見されたのは、草食恐竜「鎧竜」の歯の化石2つ。長さと幅はいずれも1センチ前後の、この小さな化石が…。
長崎市教育委員会 生涯学習施設課 恐竜研究所・小平将大学芸員:
「論文として正式に認められた場合には世界中に結構影響を残すものになるんじゃないかなと」
「鎧竜」は頭から尾まで鎧のような骨で覆われている恐竜で、1億6000万年前~6600万年前(ジュラ紀~白亜紀後期)に生息していました。この化石は2016年に長崎市恐竜博物館と福井県立恐竜博物館が長崎半島の西岸に分布する約8000万年前の白亜紀後期の地層「三ツ瀬層」から発見。
鎧竜の歯の化石は2013年にも見つかっていて、いずれも左の上下の歯ですが、歯にある突起の数や摩耗の仕方など特徴が異なることから別の種類の鎧竜のものとみられます。
同じ時代に同じ場所で少なくとも2種類以上の鎧竜が共存していたことを示す国内初・世界でも珍しい発見で、鎧竜の分類や生態を研究するうえで重要な標本になるいうことです。
長崎市教育委員会 生涯学習施設課 恐竜研究所・小平将大学芸員:
「種内だけじゃなくて種外の競争ですとか、比較検討する、より生物的な研究ができるんじゃないかなと考えています。小さい標本からでもすごく情報が詰まっているんだと実際、博物館に来て自分の目で見ていただいて学んでいただけたら」
「鎧竜」の化石は、ベネックス恐竜博物館で25日(土)から無料で公開されます。