長崎市と時津町を結ぶ南北幹線道路の整備に向けて、用地買収などを進めるため、県と長崎市が連携協定を結びました。
宇佐美武史記者:
「午後5時を過ぎた長崎市大橋町です。帰宅ラッシュのピーク前ですが、すでに多くの車が並んでいて混雑しています」
長崎市と時津町を結ぶ国道206号の交通量は、1日約4~5万台。朝夕の渋滞が慢性化し、事故による渋滞もたびたび起きています。
宇佐美武記者:
「午後5時40分の浦上駅前です。かなりの車が渋滞しています」
こうした渋滞の解消や移動時間の短縮、救急搬送の迅速化、災害時の代替路確保を目指し、県が計画しているのが高規格道路「長崎南北幹線道路」です。出島道路の田上ICから西彼杵道路の時津ICを結ぶ約15キロの無料道路です。
出島道路から茂里町までは、一部区間を除いて既に完成・供用が始まっています。竹岩橋(茂里町)から高架橋となり、平和公園西地区の浦上川沿いを通過します。現在の市民プールの位置に松山IC(仮称)が整備され、滑石方面への乗り降りが可能となります。
江里町付近からは約1.2キロのトンネルに。さらに、2.2キロの2本目のトンネルを抜けると滑石2丁目に出ます。この先は、まだ国の認可は下りていませんが、西彼杵道路と直結することで、佐世保までの所要時間は現在の約93分から約54分に短縮される計画です。
茂里町から滑石2丁目間の整備を進めるため、大石知事と鈴木市長が地元調整や私有地の買収に向けた連携協定を結びました。
鈴木市長:
「救命率が向上するということで、今まで救えなかった命が救われるということで、まさに市民の皆様の暮らしだけでなくて、命を守る大変重要な道路でございます」
総事業費は約685億円。県と市は、約300人の権利者と今月から用地交渉を進めています。着工時期は未定ですが、11年後、2036年度の完成を目指しています。