長崎大学は、所蔵する被爆資料の修復・保存のために実施したクラウドファンディングによる寄付の総額が2485万円余りに上ったと発表しました。
被爆し、血まみれになりながらも人命を救おうとした医学生の「血染めの白衣」や、半身だけとなった日本最古の紙製人体解剖模型「キュンストレーキ」。被爆の惨状を伝えるこれらの資料を未来に残そうと、長崎大学は、今年6月から8月までクラウドファンディングを行いました。
その結果、当初の目標額800万円を大きく上回る、2485万220円の寄付が集まりました。
長崎大学 永安武学長:
「非常に我々としては予想以上の喜びと申しますか、これだけの額を頂きましたので、しっかりと今後、皆様に情報を発信をしながら、進捗状況をお伝えしていきたいと考えています」
寄付金を活用して「血染めの白衣」に付着したカビを調べた結果、生きたカビではなく、処理が不要と分かりました。今後、保存方法の検討に入ります。
また「キュンストレーキ」は、X線検査で支柱の損傷の有無を調べ、補修や修復の必要性を検討する予定です。検査の進捗は、長崎大学のホームページで随時、公開されます。