長崎くんちは中日、各踊町が渾身の演技を披露し、町はくんち一色です。
中央公園から奉納踊が始まりました。西古川町は、「本踊」と相撲にちなんだ「櫓太鼓」。鶴洋高校相撲部の師弟2人が、化粧まわし姿で、堂々と弓取り方を務めました。「モッテコイ」にも軽やかな「ばちさばき」で応えます。
ウクライナから留学 エゴール・チュグンさん(17):
「諏訪神社でお客さんの数見てびっくりして、思ったような弓取り式出来ませんした。気持ちがなかなか楽になりましたね。そんなに緊張していないと思います」
弓取り方 髙橋修さん(36):
「教え子も3人、エゴールも含めて太鼓担ぎで出てますので、チーム鶴洋高校として西古川町に貢献できればと思っています」
大漁万祝恵美須船の賑町。船頭の中西生和くん(6)が生きたタイを見事釣り上げると大歓声。若根曳たちが子舟を軽快に回せば…根曳たちは気迫一杯、重さ4.5トンの恵美須船を豪快に引き回します。
船頭 生和くんの父・中西一生さん(43):
「テンションが上がって興奮しました。最高です。とりこになりますね。きょうもきのうに負けないくらい良い奉納ができたと思います」
新大工町は、凛とした舞を一糸乱れぬ動きで披露する「詩舞」。「曳壇尻」は、根曳衆が全員新人とは思えないダイナミックな引き回しで観客を魅了。最後は見せ場の5回転半です。
松元繁篤さん(46):
「ばんばん高揚してるんで、前回の根曳の先輩たち超えるように目標で頑張ってきたんですけど、今のところ一緒くらいのここからですね、ここから一皮むいて先輩たち超えられるように頑張ります」
諏訪町は龍踊。子どもたちのかわいらしい子龍の演技の後に登場したのは、2体の青龍と白龍。光輝く玉をめがけて力強く、優雅に踊り場を駆け回ります。お家芸の「棒交代」や…2体が同時に駆け回る「双龍の舞」で盛り上げました。
龍方(龍頭)濵﨑千諒さん(30):
「1cmでも高く天を翔ける龍をつくっていきたいと思います。足先まで伸ばして上げてます。皆さんが待っているっていうのが伝わってくるので出来るだけ応えたい」
子龍(龍頭)廣高龍之介くん(7):
「重いは重いけど、やっぱりきついの当たり前っていうのを分かってて、本番は絶対諦めちゃいけないというのを目標にしながら、全てを丁寧にしてやってます。(モッテコイとか声聞いてどうだった?)もっと頑張りましょうって聞こえてきますね」
新橋町は長崎検番の芸妓衆による「本踊阿蘭陀万歳」で引き込みます。芸者役の4人は三味線や唄に合わせて、優美な舞を披露。南蛮衣装の「万歳」と「才蔵」が愛嬌あるコミカルな動きで観客を魅了しました。
踊子 弥生さん:
「『弥生!』っていう名前の掛け声もすごく支えになるというかうれしかったです。きょうはより一層楽しむことをモットーにしたので普段よりはイキイキに踊れたのかなと思います」
踊子 桃羽さん:
「本当にすごく思った以上の歓声だからすごいなと思って、こっちの方が圧倒されてます。それに応えて頑張ります」
最後に登場したのは、榎津町の「川船」です。船頭を務めるのは、長池晴道くん、4歳。囃子に合わせて足でリズムを取れるほど、堂々とした姿を見せます。そして、網打は…見事、一網打尽に仕留めます。根曳16人がスピード感のある動きで激流の中を進む船を表現し、荒々しい船回しを披露しました。
網打船頭 古賀優多くん(9):
「一網打尽できたときは、うれしくてもう笑いそうになるけど、それを隠して網打を頑張りたい」
根曳 浦川礼司さん(45):
「楽しむ気持ちで笑顔で、見てくれた方も楽しんでもらえるような奉納ができれば、120%頑張りたいと思います」