警察官を装うニセ電話が何とニセ電話詐欺被害の防止に当たる県警の警察官の携帯電話にかかってきました。本物の警察官はもちろんその音声を録音、県警は多くの県民に犯行の手口を知ってほしいと音声データを公開しました。
詐欺師:
「ではクレジットカードに被害届ということで何点か質問をしていきます」
警察官:「はい」
先月29日の午前11時ごろ、普段ニセ電話詐欺被害の防止を呼び掛ける県警本部生活安全企画課の50代の男性警察官の携帯電話に「信用協会のイケダ」を名乗る犯人から電話がかかってきました。
犯人は「あなた名義のクレジットカードを使い、北海道の百貨店で高額な買い物の履歴があるが、身に覚えがあるか」などと聞いてきて、男性警察官が「身に覚えがない」と答えると、「北海道に来ることは可能か」「無理なら北海道警の担当につなぐ」と言い、男性警察官は「北海道警の狭山」を名乗る犯人とつながりました。
詐欺師:
「身分証明書などを失くしてしまったこと、落としてしまったことありますか?」
警察官:
「身分証明書はないですけど、はい、私自身はないです」
一通り話をした後、犯人は「被害届の報告証明書を送付する」と言い、住所を聞いてきました。
詐欺師:
「虚偽の被害届であったりだとか。いたずらであったりとかあとはご自身で実際にクレジットカードも作られていても、支払いを免れるために被害届に出される方いらっしゃるんです。。そのため、ビデオ通話の機能を利用して本人確認というものを行いたいと思っているんですけども、ご対応の方は可能ですか?」
警察官:
「ビデオ通話で本人確認、はい、対応は可能です」
すると犯人は身分証を提示するよう求めてきました。
詐欺師:
「ではこちらのビデオ通話でのアプリで本人確認を行っていきますので、身分証の提示のご準備だけお願いします」
警察官:
「身分証?私の?先にあなたがちょっと警察官かどうかっていうのは私もちょっと今分からないんで、自分の身分証明書を出す前に確認させていただければなと思うんですけど」
男性警察官が「信用できないので見せられない」と答えたところ、犯人は「あなた以外にもたくさん被害者が待っているので、あなたの相手ばかりしていられない」などと言い、電話を切りました。
県警によりますと、今年1月から8月まで、警察官をかたるニセ電話詐欺の被害件数は47件で、被害総額は約1億8370万円にのぼっているということです。