5月、県内の40代の男性のもとに警視庁の警察官を名乗るニセ電話詐欺がかかってきました。県警がその音声データを公開し、注意を呼び掛けています。
男性:「もしもし」
ニセ警察官:「もしもし、〇〇さんでお間違いないでしょうか」
男性:「はい、左様です」
ニセ警察官:「こち警視庁捜査二課のワタナベと申します」
男性:「はい」
5月13日、午前11時ごろ県内に住む40代の男性のスマホに「警視庁捜査二課のワタナベ」を名乗る男から電話がありました。
ニセ警察官:「あのですね、滋賀県警から捜査協力要請を受けてご連絡しています。滋賀県内でですね起きた事件だったんですが、こちらのことでお伺いしたいことがありまして」
男性:「はい」
ニセ警察官:「滋賀県警までですね、一度お越しいただくことって可能ですかね?」
男は突然、県内に住む男性に対し、遠く離れた滋賀県警に来るよう求めてきました。
男性:「あのー、うち、警察出入りの業者なんですよ」
ニセ警察官:「はいはいはい」
男性:「警視庁の方でしょう?」
ニセ警察官:「そうです」
男性が警察署の電気設備を点検する業者として、普段から出入りしていると伝えても、男は話を続けます。
男性:「えっとこれ何の事件?」
ニセ警察官:「こちらですね、特殊詐欺事件といったもので、今ですね、○○さんのキャッシュカードがこちらにありまして、〇〇銀行のカードがこちらの押収されまして」
男性のキャッシュカードが押収されているとうそを言ってきました。詐欺と気づいていた男性は冷静に対応します。
男性:「私の近くの警察署に私、業者で入っているので」
ニセ警察官:「はいはい」
男性:「そことも話がいくらでもできるんですけど、そしたら、この番号をお伝えしてそちらの方に連絡しとけばいいでしょうか」
男性はこの後電話を切りました。県警によりますと、今年に入ってから県内での警察官を名乗るニセ電話詐欺の認知件数は20件で被害総額は9000万円以上に上っています。県警は今後、この犯人の音声データを県警のホームページや公式SNSに公開し、被害防止を呼び掛けます。