芸術の力で核兵器廃絶や平和への思いを広げようと被爆者の肖像写真を紹介する展示会が始まりました。
長崎市の出島メッセ長崎で始まった「被爆者の肖像ー80年の記憶」展。展示されているのは、広島と長崎の被爆者52人のモノクロ肖像写真です。
写真は「レンチキュラー」という特殊な技法で撮影されました。表情が立体的に浮かび上がっているように見え、「二度と核兵器を使わせてはならない」とのメッセージが込められています。写真と共に一人ひとりの被爆体験や平和へのメッセージも展示されています。
写真はイギリスの写真家、パトリック・ボイド氏が撮影し、イギリスで核兵器廃絶を呼びかける市民団体「8万人の声」がパネルを制作しました。
パリやロンドンなど世界各地でも展示され、今回は10月2日から3日間、長崎市で行われる核戦争防止国際医師会議(IPPNW)の世界大会に合わせて、展示されています。
被爆者・三田村静子さん(83):
「絶対に核兵器は駄目だと皆さんそれぞれ顔が訴えているような様子で戦争が早く終わって、日本が先頭に立って平和を作っていただいたらと思います」
長崎被災協・田中重光会長(84):
「決して武力対武力では平和は訪れないんだということを皆さん考えてほしいなと思います。見た人が自分も何かしたいなという気持ちになったら最高だと思います」
平和への思いをつなげ、広げる「被爆者の肖像ー80年の記憶」展は出島メッセ長崎で10月5日(日)まで開かれています。入場は無料です。