9月28日に開幕した滋賀国スポのライフル射撃少年女子に「ながさきスーパーキッズ」出身の中学3年生が出場します。目標だった国スポの舞台で県代表として臨みます。
【長崎大学附属中3年・青木璃乃選手(15)】
「いつも毎回同じように撃つっていうのを意識しています」
長崎大学附属中3年・青木璃乃選手15歳。10月4日から大阪府で行われる国スポ・ライフル射撃少年女子のビーム・ライフルに出場します。
重さ約5キロのライフルを持ち、10m先の標的を狙うビーム・ライフル。的の直径は4.6cmで直径わずか1mmの10点圏の中心を射抜くと最高得点の10・9点。この日は、国スポに向けた強化練習会で本番さながらに、45分間で60発を打ちました。
「一つひとつの撃ち方を確認しながら、体に自分のちゃんとした撃ち方を身に着けるっていうことを意識しました」
研究熱心で妥協せずに練習に取り組む青木選手。わずかな体勢の違いも得点に影響するため、足の構え方、スタンスには特にこだわります。
「スタンスは毎回同じ位置にやるようにしてて、ミリ単位でも違ってくるので、75cmにスタンスを合わせて、ちょっと右足だけ外側に向けるっていうのを意識してやっています」
集中力と精神力、テクニックを要する繊細な競技なだけに、壁にぶつかった時期もありました。
「2年生の時はなかなかうまくいかないこともあったんですけど、感覚だけじゃなくて考えて撃つっていう射撃をして、特にバランスには気を付けてたり、最近は呼吸で気持ちをリラックスさせたりというのを意識してやっています」
青木選手がライフル射撃と出合ったのは小学6年生の頃。そのきっかけが!
「小学校6年生の夏からスーパーキッズで始めました」
2021年度から始まった県スポーツ協会とNCCが協力して全国・世界で活躍するアスリートの育成を目指す「ながさきスーパーキッズ育成プロジェクト」。
【青木選手(当時小6)】
「難しいところもあるんですけど、機械とか調整したりして上手になっていったりするのも一つ楽しいところかなと」
このプロジェクトがきっかけで時津小6年生の時、ライフル射撃を始めたスーパーキッズ第2期生の青木選手。中学1年生の時には、国スポへの思いを語っていました。
【青木選手(当時中1)】
「中3の時に滋賀国体があると思うんですけど、それに長崎県代表で出ることが目標で、630はもう普通に出せるようにしていくことが今の目標です」
国スポ、ビーム・ライフル少年の対象は中学3年生から高校3年生。
県内4つの大会でトータルトップとなり、中学生ながら県代表をつかんだ青木選手。先月行われた九州大会では、高校生もいる中、見事2位に輝きました。
「(国スポでは)年が上の人が相手ということで、けど、中学生だから逆にその強気の気持ちで、怖がらせるような気持ちでいきたいなと思っています」
青木選手のメンタルを保つラッキーアイテムはというと…
「私は『ちいかわ』の『カブトムシ』というキャラクターが好きなんですけど、背中にぶら下げてて、それを見ながらこころを落ち着けて」
背中だけでなく、耳栓も『ちいかわ』のキャラクターです。
【質問】「『ちいかわ』に囲まれてたらちょっと違う?
【回答】「はい!気分が上がります」
ライフル射撃少年女子のエア・ライフルには、九州ブロック大会を2位で通過し、4年連続で国スポに出場する長崎北高3年の森保詩乃選手。
【長崎北高3年・森保詩乃選手(17)】
「あまり点数とかは意識せずに楽しんで、いつも通りを意識して、射撃をしたいなと思います」「今年は結果残せるように頑張りたいです」
ビーム・ピストルに出場する長崎北高3年の田上華羽選手は、今月のJOCジュニアオリンピックカップで見事優勝。国スポ初挑戦に弾みをつけました。
【長崎北高3年・田上華羽選手(18)】
「自分を信じて代表として国スポでも1位を目指して、本選では日本記録を超えられるような記録を残したいと思っています」
ライフル射撃競技、県勢唯一の中学生・青木選手は、種目は違えど心強い先輩たちと一緒に県代表として臨みます。
【長崎大学附属中3年・青木璃乃選手(15)】
「見てました。すごいなーって。憧れて頑張りたいです」
「自分が納得する射撃を点数とかじゃなくて、周りも気にせずに自分も楽しんでやれるようにやりたいなと思っています」