石破総理は国連総会で、国連安全保障理事会の改革を訴え、「一日も早い核兵器なき世界の実現を」と強調しました。県内の被爆者はどう受け止めたのでしょうか。
日本時間の24日、アメリカ・ニューヨークの国連本部で演説した石破総理。
石破総理:
「国連の最も大事な目的は、国際の平和および安全の維持です。核による脅しが今、安全保障理事会常任理事国により平然と行われています。核使用のハードルが核使用の敷居が下がりかねないものであり、核抑止の実行性にも新たなゆらぎが生じる現状、私は強く憂えています。われわれは核兵器の問題に、今こそ正面から立ち向かわなければなりません。正面から向き合わなければならないのであります」
そして、約30分の演説をこう締めくくりました。
石破総理:
「一日も早い安保理改革の実現を、核戦争なき世界、核兵器なき世界の実現を。ともに地球規模課題を克服できる世界を。そして分断よりも連帯。対立よりも寛容を。日本はこれからも国際社会とともに歩んでまいります」
演説を受け、県内の被爆者は…。
朝長万左男さん(82):
「核のない世界を実現するための意思を強く持っていることは感じられたが、歴代首相がずっと言ってきたことと基本的には変わらない。核抑止論のアメリカの核政策の支持が20年来ずっと続いている。それを乗り越えてさらに核兵器をなくしていくにはどうしたらいいかということを聞きたい。そこがないのが今回も同じ。そういう意味では、やっぱり弱いと思う。唯一の被爆国である日本が、将来は核のない世界をつくりたいと思っていることを何度繰り返しても、世界はそのように受け止めない」
県被爆者手帳友の会の朝長万左男さんは、核のない世界を実現するためには、核兵器禁止条約に加盟するための見通しを具体的に立てて、主張すべきだとしました。