大石知事や鈴木長崎市長など西九州新幹線の沿線自治体の市長や議長、経済団体の代表ら15人が、九州新幹線西九州ルートの全線フル規格整備の促進を石破総理大臣に要望しました。
一行は4日午前、官邸を訪れ、博多-長崎間のうち佐賀県内の在来線区間、新鳥栖-武雄温泉間も新幹線にする「全線フル規格化」の早期実現を石破総理大臣に要望しました。
大石知事:
「新幹線整備は国策でございますので、九州新幹線西九州ルート促進についても、ぜひ石破総理のリーダーシップによって長年の課題を解決いただくことを期待している」
石破総理大臣:
「それがいかに大きな効果が発現されるかよく承知している。佐賀県との間でも政府として議論を通じまして、理解を得られるように取り組んでまいりたいと思っています」
九州新幹線西九州ルートは、全長約143キロ。このうち武雄温泉ー長崎間の約66キロは、全国で最も短い西九州新幹線として2022年9月23日に開業し、間もなく3年を迎えます。
現在は、長崎ー武雄温泉間がフル規格新幹線、武雄温泉ー博多間は在来線特急が走り、武雄温泉駅での乗り換えが必要な「リレー方式」となっています。
新鳥栖ー武雄温泉間のフル規格化に向けて、知事は先月、佐賀県やJR九州と三者協議を行いましたが、依然として整備方式やルートも決まらない状況です。
大石知事:
「きょうの時点で確定したことはありませんが、我々の思いをしっかり受け止めていただけたと思っている。(国を交えた)四者協議については、先ほども申し上げた通り、国から具体的な解決策が示されれば実現するのではないかと思いますので、これについて今までになかった前向きな動きだと思っていますので、長崎県、佐賀県ひいては九州全体の発展に必ず資するものだと思いますから、引き続き努力していきたい」
長崎県知事が、新幹線の要望単独で総理に会うのは2008年に、西九州ルートの工事が着工して以降、初めてです。石破総理は知事に「ルートがどこになるのか、駅がどこになるか、地元の理解を得て、議論を進展させてほしい」と伝えました。