日赤長崎原爆病院が、被爆者の2024年度の診療概況を発表しました。
2024年度、日赤長崎原爆病院を受診した外来患者のうち「被爆者」は、全体の12.1%に当たる1万3897人で、「被爆2世」は全体の24.8%に当たる2万8531人でした。「被爆者」の患者は年々減る一方、「被爆2世」の患者は増えています。
入院する被爆者の平均年齢は年々上昇し、85.1歳となりました。
入院被爆者の疾患別ではがんが最も多く、4割近くを占めていて、内訳は多い順に肺がんが81人、白血病が60人、悪性リンパ腫が52人となっています。
日赤長崎原爆病院 谷口英樹院長:
「(日赤長崎原爆病院は)現在開設から67年経過した、この間全ての診療録、病理標本、病理記録を捨てずに残しております。(前の院長が)被爆者のカルテというのは、世界遺産なんだと、僕は名言だと思ったんですけど、軍艦島よりも貴重なんだと仰ってですね」
日赤長崎原爆病院は、原爆医療の研究に役立てるため、被爆者のカルテの電子化作業を進めていて、2027年までに終える予定です。