80年前、広島で被爆した「被爆ピアノ」を使ったコンサートが長崎市の小学校で開かれました。
城山小学校で開かれた「被爆80年記念民音平和コンサート」。演奏するのは、2009年から日本に住むアメリカ出身のジャズピアニスト、ジェイコブ・コーラーさん(45)です。
ジェイコブ・コーラーさん:
「音楽を楽しみながら、平和の願いを込めて演奏していきたいと思っています」
ジェイコブさんが弾くピアノは、1945年8月6日、広島の爆心地から約2.6キロの住宅で被爆したピアノです。広島市の調律師・矢川光則さんが修復しました。
矢川光則さん:
「広島の調律師として、被爆者から、被爆ピアノを託されてね、役立てて下さいという被爆者からの願いがありまして。平和の尊さを考えてもらえるきっかけになっていくのではないかなと思います」
ジェイコブさんは、全校児童約600人の前で、ジブリ映画のテーマ曲やディズニーメドレーを演奏しました。また、児童らと一緒に連弾をするなど被爆ピアノを通して交流し、最後はジェイコブさんの演奏で、全校児童が「子らのみ魂よ」を合唱しました。
6年生:
「普段聞けない、原爆ピアノの音色を聞けて、とても楽しかった」
6年生:
「被爆ピアノというのもあって、もっと平和を伝えたいという気持ちがあふれて、原爆の悲惨さを世界中に伝えていきたいという気持ちで歌いました」
ジェイコブ・コーラーさん:
「平和というのは言葉で説明するより音で気持ちを伝えるのがすごく大切だと思っていて、それは僕の仕事としても大切にしていきたいと思っていて、そして皆さんと合唱もできて、一緒に音楽を感じて、それがとてもいいことだと思う」