その被爆80年の8月9日まであと11日です。
今年の平和祈念式典では、史上初めて2つの被爆校の児童が、福山雅治さんの楽曲「クスノキ」を合同合唱します。29日、3回目の合同練習があり、その様子が初めて公開されました。
歌うのは、長崎市立城山小学校の児童70人と、山里小学校の児童30人、総勢100人です。
2000年の平和祈念式典から1年ごとに交互に担当してきましたが、被爆80年の今年、初めて合同で合唱します。6月末から練習を始め、合同の練習は29日で3回目です。
合唱する曲は、長崎市出身のシンガーソングライター、福山雅治さん(56)が作詞・作曲した「クスノキ」。
爆心地の南東約800メートルの長崎市岩川町の山王神社で被爆し、枯れ木同然になりながらも、復活し、今も同じ場所に立ち続ける「被爆クスノキ」を題材にした楽曲です。「全ての生命が等しく生きられる世界」への願いや、「生命の尊さ、たくましさ」という普遍的なメッセージが込められています。
城山小学校・平田理奈先生:
「人々の、あなたたちの喜びや悲しみをクスノキは見届けてくれてるよね。それがあなたたちもだし、あなたたちのおうちの人、おじいちゃん、おばあちゃん、もっと前の人たちの喜びや悲しみも受け止めているのがクスノキだよね。それをイメージしてね」
選曲について長崎市は、「被爆80年を迎える中で、未来を担う若い世代の子どもたちが被爆樹木を通して、被爆の実相を学び、平和の大切さを感じていただけるものと考えた」としています。
山里小学校6年・尾﨑愛音さん:
「僕もクスノキみたいに力強く頑張って歌いたいです」
城山小学校5年・出田龍ノ介さん:
「世界の人たちに平和を伝えていこうという思い」
山里小学校6年・中川希美さん:
「平和への思いを込めて歌いたいなと思います」
城山小学校5年・菅原悠斗さん:
「平和への気持ちを伝えるように歌ってます。原爆の被害を受けた人にも伝わるような歌を歌いたいです」
山里小学校6年・福田結菜さん:
「世界中に平和をつなげられるような感じで歌えたらいいなと思っています」
児童たちの合同練習は、残すところあと3回。
8月7日の最後の合同練習では平和公園でリハーサルを行います。