佐世保市で「水道水がカビ臭い」との苦情が相次いでいます。水源のダムで藻が異常繁殖したことが原因とされ、市は対応を進めています。
佐世保市水道局によりますと、市民から「水道水がカビ臭い」との苦情が、8月23日(土)から28日(土)の正午までに82件寄せられました。調査の結果、市南部の広田浄水場の水源、下の原ダムで藻が異常繁殖していることが確認されました。
臭いの原因はプランクトンが繁殖する際に放出する物質で、晴天が続いて光合成が活発になったためとみられています。広田浄水場系統の水道水を利用している市民は市の南部地域など約8万人にのぼります。
市は25日(月)からダムに薬剤を散布するなどの対応を進めていて、「飲んでも安全性に問題はない」と説明しています。
また、宮島市長は28日の定例会見で9月定例会に、水道料金の値上げに関する条例改正案を提出すると発表しました。老朽化した水道管の更新費用などを理由に、来年4月から27.5%の値上げを行う方針です。
一方で、市が一般会計から資金を繰り出して水道事業を補助するため、市民の実際の負担は、来年度が17.5%の値上げ、再来年度が22.5%の値上げに抑えられ、段階的な引き上げとなる見込みです。
宮島佐世保市長:
「物価高の現状を考えれば段階的な値上げが妥当と検討して、このような判断に至った」
9月定例会は9月4日(木)に開会します。