平和祈念式典に参列したイランの駐日大使は初めて原爆資料館を訪れました。
イランのペイマン・セアダット駐日大使は、9日の午後2時ごろ、原爆資料館を訪れ、長崎に落とされた原子爆弾の模型などを見て回りました。
見学の途中、セアダット大使は、黒こげの遺体が写った写真の前で立ち止まり、じっと見つめたあと、写真に向かって頭を下げ、犠牲者に哀悼の意を示しました。
ペイマン・セアダット駐日大使:
「80年前というのはそこまで昔の話ではない。写真を見るときのうのことのように感じます。被爆者の痛みや苦しみに気持ちを寄せます。それが、この資料館が伝えるメッセージだと思います。メッセージを受けとらなければいけません。私には駐日大使としての責任があります。それは原爆を二度経験したこの地だからこそのもので、家に帰ったら忘れるなんてことはできない。ここで受け取ったメッセージを外に広げていく責任があります」
また、今年6月、アメリカがイランの核施設を空爆したことについて「私たちは現在、状況を見極め、被害の程度を評価しています。その被害は大きく、これからどうするか、見ていくつもりです。しかし、繰り返しますが、これは完全に違法な攻撃であり、我々の平和維持プログラムへの理由なき攻撃でした。イスラエルやアメリカによるもので、これは国際法の基本原則を完全に逸脱した行為です」と話しました。