9日の「原爆の日」に行う平和祈念式典に駐日アメリカ大使が欠席することが分かりました。イスラエルを式典に招待しなかったことを受けた対応とみられます。
アメリカが長崎に原爆を投下してから79年となる9日、長崎市で平和祈念式典が行われます。エマニュエル大使は、「式典を政治問題化させたくない」として欠席を決めたということです。
関係者によりますと、パレスチナ自治区ガザへの攻撃を続けるイスラエルの駐日大使を長崎市が招待しなかったことを受けた対応だということです。
式典には、在福岡アメリカ領事館のチュカ・アシーケ首席領事がアメリカの代表として出席します。アシーケ首席領事は、「私の長崎平和祈念式典への参列は、過去を追悼し、平和な未来を見据え、世界平和に向けた日本との協力に対するアメリカの献身を強調するもの」としています。
アメリカのほか、イギリスの駐日大使も同じ理由で欠席することが決まっています。
核保有国アメリカとイギリスの駐日大使が欠席することについて鈴木長崎市長は…。
鈴木史朗長崎市長:
「イスラエルの招待に関しては政治的な理由ではなく、あくまで式典の円滑な運営の観点から招待状を発出できないということで、総合的な判断をさせていただいたところでございます。出来るだけ全ての駐日大使にお越しいただきたいと原則としては思っております。そういう中で、それぞれの大使のご都合もあろうと思います。それぞれレベルはあろうかと思います。
参加した国全てに、ぜひ思いを同じにして核兵器のない世界の実現に向けた思い、世界恒久平和に向けた思い、一つにして8月9日の式典を迎えたいと思っています」