大村市で当時40代の内縁の妻を殺害した罪に問われている74歳の男の裁判員裁判で、男の知人が「遺体のようなものを運び出した」と証言しました。
住所不定・無職の馬場恒典被告は、2009年4月から6月ごろ、当時大村市で同居していた松永千賀子さん(当時48~49)の頭などを鈍器で複数回殴り殺害した罪に問われています。馬場被告は、無罪を主張しています。
証人尋問で知人男性は「2009年5月初旬、馬場被告から『道路で誰かともめた』『これを捨てとってくれ』と紙袋を渡され、中にはビニール袋に包まれたハンマーが入っていた。松永さんに手を上げたのか聞くと、返事をせず、下を向いたまま立ち去った。ハンマーは長崎市小ヶ倉町の岸壁から海に捨てた」と証言しました。
また同じ月、「馬場被告に『荷物を運びたい』と言われ、自宅を訪ねるとベッドのマットレスの上に毛布に包まれ、ひもで縛られた遺体のようなものがあり、マットレスには黒ずんだ血痕のようなものがついていた。そのあと、2018年に松永さんの白骨化した遺体が発見された諫早市多良見町のプレハブ倉庫の中の木箱に毛布ごと運んだ。さらに5月下旬にはマットレスも倉庫のある資材置き場に運び、馬場被告がガソリンのような液体をかけて火をつけ、毛布も火の中に入れた」と証言しました。
その上で「人としてやってはいけないこと。深く反省している」と述べました。
弁護側は「男性は毛布の中身を見ていない」などと主張しました。