2009年に、大村市で内縁関係の女性を殺害したとして殺人の罪に問われている74歳の男の裁判員裁判で証言台に立った法医学者が「被害者は極めて強い力で殴られた」と証言しました。
起訴状などによりますと、住所不定の無職、馬場恒典被告(74)は、2009年4月ごろから6月ごろの間に、大村市で同居していた内縁の松永千賀子さん当時48歳から49歳の頭などを鈍器のようなもので複数回殴り、頭蓋骨骨折をともなう脳挫傷で殺害した罪に問われています。
馬場被告は、「私は千賀子を殺していませんし、殴ったこともありません」と起訴内容を全面的に否認しています。
17日の証人尋問では法医学の専門医で科学警察研究所の福永龍繁医師が証言台に立ちました。福永医師は、「松永さんは頭部を重量がある面と角があるものによって極めて強い力で殴られた」と話しました。また遺体には左手の小指と右手の親指の付け根に骨折があり、殴られるのを防御する際に負ったものとした上で、「このような行為は、傷害を加える意図があったと考えられる」と主張しました。
19日(木)も証人尋問が行われ、9月4日に判決が言い渡される予定です。