十八親和銀行は、行員が顧客の預金通帳から現金を引き出し着服したほか、うそをついて現金を借りていたと発表しました。
被害総額は約9200万円。銀行はこの行員を24日付で懲戒解雇処分にし、県警に相談しています。
処分を受けたのは、本部に勤務していた32歳の男性行員です。元行員は2020年6月、支店時代に担当した高齢の顧客から自身の投資名目でほかの銀行を含む複数の通帳を預かり、暗証番号を聞き出しました。そして去年10月までの約4年間、複数回、無断でATMから引き出し、着服したほか、現金を借りていました。
被害を受けた顧客が今月5日、「最近通帳を返してもらったが、残高が減少している」と銀行窓口に相談し、発覚しました。
元行員は銀行の聞き取りに対し、「着服した金はギャンブルや借金の返済に充てていた」と話したということです。
十八親和銀行では先月も元行員が当時担当していた顧客から約20年にわたり数千万円を着服していたと発表しています。
相次ぐ行員の着服を受けて親会社の「ふくおかフィナンシャルグループ」は行員の多重債務やギャンブル依存症に関する相談・ケア体制を強化するとともに「お客さま相談窓口」を設置し、再発防止に努めるとしています。