花に永遠の命を吹き込みます。鮮やかな色合いを閉じ込めた押し花の作品展が県美術館で始まりました。
花に新しい命を吹き込み、永遠に咲き続ける花…押し花の花言葉は「幸福な恋」「信じあう心」…。
「長崎つばき押花会」の合同作品展は今回で26回目です。県内の愛好家30人が制作した作品49点を展示しています。
花びら一枚一枚を丁寧に乾燥させ、平らに圧し、美しいデザインを作り出します。草花のほか、リンゴやイチゴといった果物なども使います。真空状態で額に入れているため、長くきれいな色合いを残し、絵画のようにインテリアとしても楽しむことができます。
押し花歴10年目の松崎美貴子さん(80)の作品、「オランダ万歳」です。オランダ人の万歳と才蔵が生き生きと描かれています。
松崎美貴子さん(80):
「私の自信作ですね。テレビを見ていてあ!長崎これを作らないとと思って」
2カ月かけて作り上げました。万歳のズボンはナスとキュウリを使い、才蔵のズボンはナスとリンゴを使っています。
松崎美貴子さん(80):
「無になって嫌なことを忘れてもうとにかく楽しいですね」
小西春陽さん(78)は、10年前に作った押し花を出品しました。
小西春陽さん:
「なんで出したかというと押し花って色が変わるじゃないですか。この月下美人っていうのは変わらないんですよ。それを教えたくて出したんですよ」
材料は他にもクジャクサボテン、カラスウリ、ソテツなど10種類ほど使っているそうですが、ほとんど色は、あせていません。
押し花のインストラクター進藤敦子さん(59)の作品です。多年草の観葉植物『ハラン』をふんだんに使い、「竹」を表現しました。本物の竹のようです。
進藤敦子さん:
「竹は硬いから(押し花には)使えないけどこういう葉っぱを使って表現できる表現がいくらでもあるというのが一番の魅力で楽しいところ」
最近、ある女性から進藤さんに押し花の依頼があったそうです。
進藤敦子さん:
「プロポーズのお花を残せませんかと問い合せがあって108本のバラを抱えて来られてそれを『少しでも残したいんです』ってことでそれを残せるようなお手伝いをしています」
思い出を永遠に…押し花の世界は広がります。期間中、毎日約20種類の押し花を使ってコースターを作る無料体験会も行われます。
押し花作品展は県民ギャラリーで来月2日まで開かれます。入場は無料です。