去年、ノーベル平和賞を受賞した日本被団協の構成団体、長崎原爆被災者協議会に長崎市が「特別栄誉表彰」を贈りました。
18日に長崎市役所で行われた表彰式には、長崎被災協の田中重光会長(84)、横山照子副会長(83)、本田魂理事(81)、柿田富美枝事務局長(71)の4人が出席しました。
長崎被災協は、1956年に結成された県内最大の被爆者団体で、核兵器廃絶や被爆者援護の拡充などに取り組んできました。去年、12月には、被団協の一員としてノーベル平和賞を受賞しました。
鈴木市長:
「多年にわたり被爆の実相を広く伝えるとともに、核兵器の廃絶を世界に訴え国内外の平和推進に大きく貢献されました。このことは本市の誇りであります」
鈴木市長はあいさつで今年が被爆80周年の節目であるとし、「ノーベル平和賞を追い風に被爆の実相を国内外に発信する取り組みを一層強化していく」と強調しました。
長崎被災協・田中重光会長:
「このような賞をいただいたことは本当に励みになります。私たちの運動はまだまだ目標に達していませんけど、被爆地・長崎から平和の声を発信し続ける、そのためには私たち被爆者も命のある限り頑張っていきたいと思います」
長崎被災協の会員は現在約2000人で「数万人」とされるピーク時から大幅に減少しています。被爆者の平均年齢も85歳を超え次世代に被爆の実相を継承していくことが課題になっています。
長崎市の「特別栄誉表彰」は、市の規則で最上位の表彰で、2013年の創設以来、3例目です。
これまで文化勲章を受章した日本画家、故・松尾敏男さんや、オリンピックの柔道男子81キロ級で2大会連続の金メダルを獲得した永瀬貴規選手(31)が受賞しています。