日本被団協のノーベル平和賞の授賞式まであと5日です。
今月10日、ノルウェーのオスロで行われる授賞式に出席する被爆者らが長崎市で結団式を行い、決意を語りました。
結団式に臨んだのは、今年のノーベル平和賞に選ばれた日本被団協の代表委員で、被団協の県組織、長崎原爆被災者協議会の田中重光会長(84)、被団協代表理事で、長崎被災協の横山照子副会長(83)をはじめ、ノルウェーを訪問する被爆者や高校生平和大使など13人です。
日本被団協・田中重光代表委員(84):
「私たちが本当に待ちに待ったノーベル平和賞だと思います。核兵器も戦争もない世界にしていくために私たちはオスロで訴えていき、また帰って来て運動を続けていきたいと思います。私たち『チーム長崎』一丸となってこのことを訴えていきたい」
田中会長や、横山副会長と共に、全ての国に核兵器禁止条約の批准を求めた草の根活動『ヒバクシャ国際署名』の元キャンペーンリーダーで、被爆3世の林田光弘さん(32)も被団協代表団の一員として授賞式に出席します。
被爆3世・林田光弘さん(32):
「きのこ雲の下で起こったこと、そしてそこを何とか生き残った方々が今なお苦しんでいる人生とはいったい何なのか、そこに対して世界の人たちが関心を向けてくれれば、今のように『必要悪』としての核兵器を叫ぶ人は減っていくと思うし、その結果、核兵器禁止条約が広がったりNPT中心に核軍縮が進んでいくような世界に変わっていくと信じて改めて被爆者の声にそして広島、長崎の声に耳を傾けてほしいと訴えてきたい」
また全国から派遣される4人の高校生平和大使のうち、長崎からは、長崎東高2年の津田凜さん(16)と長崎西高2年の大原悠佳さん(17)の2人が授賞式に出席します。被団協のメンバーと共に、現地の高校で原爆被害を伝える出前授業や、核兵器の廃絶について議論するイベントへの参加などを予定しています。
長崎東高2年・津田凜さん:
「ノーベル平和賞を受賞したということでとてもうれしく思うと同時に若者の世代としてはここからがスタートだというふうに考えています被爆者の方々、被爆体験者の方々の思いも引き継ぎつつ、私たち高校生、若者世代が後世、世界に伝えていけるきっかけ、スタートになれるような派遣にしたいです」
日本被団協は8日(日)に日本を発つ予定です。授賞式は、ノルウェーの首都オスロの市庁舎で現地時間の午後1時から。日本時間の午後9時から行われます。
田中会長は、代表委員の田中熙巳さん(92)、箕牧智之さん(82)と共に壇上に上がり、メダルを受け取る予定です。
長崎市は、10日(火)午後8時半から10時半まで、市庁舎2階の多目的スペースで授賞式のパブリックビューイングを実施します。