1年の無病息災を願う「七草がゆ」が長崎市の諏訪神社などで振舞われました。
「七草がゆ」は、1月7日の朝に食べると邪気を払い、万病を防ぐと伝えられ正月料理や酒などで疲れた胃腸を休ませる効果もあると言われています。
諏訪神社の「七草がゆ」は諫早産の新米15キロに春の七草を加え大釜で炊きあげます。毎年1000食分を用意していて午前9時の配布を前に、境内には参拝者の長い列ができました。
年男の阪口海人さんは、家族と過ごすのが1番の「幸せ」だと教えてくれました。今年の目標を聞いてみると…。
阪口海人さん(小5):
「勉強…算数テストで100点とること」生後8カ月の杏ちゃんは初めての「七草がゆ」です。
諏訪神社・宮田文嗣禰宜:
「七草がゆの振舞いは我々の先人たちが作り上げた日本の伝統的な文化ですからこういった小さな祭りも次の世代につなげていきたい」
参拝者らは今年1年の無病息災を願いながら熱々の「七草がゆ」を味わっていました。長崎市寺町の興福寺では七草がゆに赤米と十六穀米、白もちを加えた、住職考案の創作がゆが振る舞われました。
東長崎から(70代):
「おいしゅうございました。すごくシンプルでうちも来年はあんなしようかな」
興福寺・松尾法道住職(74):
「今年は興福寺が開創405年のお祝いの年なので、みなさんに福をお分けしたい」
興福寺は朱塗りの建物から「赤寺」とも呼ばれ親しまれています。
松尾法道住職(74):
「興福寺が昔から赤寺という呼び方をされているので、それをもっと皆さんに知っていただきたいと思って赤、赤米、赤寺と語呂合わせみたいにしました」
訪れた人たちは住職の思いが詰まった七草がゆを味わい、今年1年の幸せを祈りました。
小学6年生・草野悠貴さん(12):
「七草が入っていて、草の甘みがあってとってもおいしかった」
食リポが上手な小学6年生、草野悠貴さんの今年の目標は?
小学6年生・草野悠貴さん(12):
「中学受験で絶対に合格すること」
悠貴さん弟、瑞貴さんも今年、小学1年生になります。
草野瑞貴さん(6):
「おいしかったです」
(Q.小学生になったら何を頑張りたい?)
「勉強を頑張りたい」
11日の鏡開きでは住職こだわりのぜんざいが振る舞われます。
七草がゆを楽しんだのは、ほかにも…。
中嶋航大記者:
「きょうは1月7日、長崎バイオパークのカピバラの露天風呂ではカピバラがお湯と一緒に春の七草を楽しんでいます」
カピバラたちが楽しんだのは露天風呂にセリやナズナなどの春の七草を浮かべた「七草ヶ湯」です。1月7日に「七草がゆ」を食べる風習にちなみ、長崎バイオパークではカピバラたちの健康を願い毎年実施しています。
多くのカピバラがストーブの周りで暖を取るなか、「七草ヶ湯」にいち早く気付いたのは一番風呂を楽しんでいた8歳のメスの「クリーム」です。七草が浮かべられた直後にパクリ。大きい湯舟を独り占めし、特別なお風呂を楽しんでいました。
愛知から:
「楽しすぎる~。ここを目的に来たので。むしゃむしゃ食べているところがかわいかった」
長崎バイオパークカピバラ担当・野口志保さん(20):
「七草ヶ湯は無病息災を願うものなので、まだ続く寒さも夏の暑さも乗り越えていってもらえたら」
長崎バイオパークでは次の日曜、12日の正午からも「七草ヶ湯」を開催する予定です。