写真が撮れる平和な日常のありがたさを伝える写真展が長崎市で開かれています。
「忘れないプロジェクト」写真展は16年前から毎年、長崎市の被爆者・小川忠義さん(80)が長崎原爆の炸裂時刻8月9日午前11時2分に写した写真を集め展示しています。
今年、小川さんは5月から3カ月間かけて孫の長門百音さん(21)と一緒に世界一周の船旅をしました。ノーベル平和賞を受賞した日本被団協の田中煕巳代表委員らと共に世界12カ国で被爆証言をしました。
船旅の中で写真の応募を呼び掛けたこともあり、海外からの39枚を含む過去最多の368枚が集まりました。
小川忠義さん(80):
「世界の人、海外の人にチラシを配って説明して、それが成果につながることはすごくうれしいことですね」
長門百音さん(21):
「船でできた友達から来たのはうれしかったです、同じ世代の人たちから」
船旅では被爆者に対する思わぬ反応もあったと言います。
小川忠義さん(80):
「コスタリカで『被爆者が我が国に来てくれて誇りに思う』と言ってくれたんですよね、それを聞いたらしっかりせないかんというのがありましたね。長崎を最後の被爆地にという思いですね、長崎を風化させないような活動をずっとしていきたいと思ってますね」
長門百音さん(21):
「海外で友達になった人たちから来年も写真を送ってもらえるように連絡を取り続けたいです」
写真展は11月4日まで長崎市のナガサキピースミュージアムで開かれています。