長崎に住む大学生らが海外から訪れた人たちに英語で平和のガイドをするツアーが実施されました。
ツアーは5月、日本で初めて長崎で開かれたヤングダボス会議「ワンヤングワールド」の分科会長崎ピースプレナーフォーラムの参加者向けに実施されました。アメリカやオーストラリア、アフガニスタンなど23カ国からの約50人を長崎の大学生や若手新聞記者ら4人が原爆資料館や爆心地公園、防空壕跡など5カ所に案内しました。
ガイドはこの日に向け、オンラインで平和学習をしたほか、下見をしたりして自分の言葉を英語で語るよう準備してきました。
第23代高校生平和大使の関口萌さん(24)、2016年スイス・ジュネーブの国連欧州本部に核廃絶を求める署名を届けました。今回、初めて英語でのガイドに挑戦しました。
参加者は古写真を見ながら被爆当時の長崎の暮らしを想像しました。平和の泉の前ではもし自分が助けを求められたらどうしたか、など対話しました。
関口萌さん:
(Q,初めての英語ガイドデビューでしたがどうでしたか?)
「緊張したんですけど、参加者の方がうなずきながら聞いてくださったり、温かい雰囲気で迎えてくださったので拙い英語でも安心して話すことができました。やっぱり海外の方が入ると視点も変わってくると思うので、そこでいろんな人の意見を聞けて新鮮でよかったです」
長崎大学大学院2年の平林千奈満さん(23)、次の春から県内で小学校教諭を務めます。平和学習に力を入れたいと考えています。
平林千奈満さん:
「今までは長崎が原爆が落とされた都市としてでしかとらえてなかったけど、それが長崎に来て(復興した姿は異国情緒ある街なみなど)平和の文化があるんだっていうふうに言ってもらえたのがうれしくて、私も平和の文化をもっと発信できたらという風に思いました」
朝日新聞・榧場勇太記者(29):
「4月に長崎に来て研修を受けて、初めてのピースツアーが英語ということで戸惑いもあったんですけれど、こちらからいろんな知識を教えるということよりもいろんな感想であったりとかみんなでシェアしてもらうような雰囲気を作れたと思っていいツアーになったんじゃないかなと思っています」
長崎の若者たちが挑戦した平和を世界に発信する取り組み。世界中からの参加者たちの胸に「平和都市長崎」は印象深く残ったことでしょう。