大石知事の政治資金問題をめぐり、県議会総務委員会などが真相究明のため、集中審査を開きました。
知事を刑事告発した後援会の元監査人が証人として出席し、知事の疑惑について議会に証言しました。
集中審査では、主に2022年の知事選期間中、9つの医療法人からの寄付286万円が、自民党支部などを介して知事の後援会に渡った「迂回献金」疑惑と、知事が自身の後援会に2000万円を貸し付けて、返済金約655万円を受け取った「架空貸し付け」の疑惑について審査しました。
元監査人は、この2つの疑惑について刑事告発しています。
自民党・吉村洋県議:「主導した人は誰か?」知事後援会の元監査人:
「286万円のことについて考えたのは選挙コンサルタントです。286万円については自民党長崎市第8支部への寄付と話をされている。それはないです。286万円は当初から大石賢吾後援会に対する寄付でした。(知事は)医師会信用組合からの借金の返済が月30万円少しあります。返済の原資を得るために2000万円の架空の貸し付けを計上した」
公明党・宮本法広県議:
「記載ミスなのか、意図的に行われたものか。『架空貸し付け疑惑』との文言が出ているがどちらなのか」
知事後援会の元監査人:
「はっきり申し上げて、これは二重計上ではありません。意図的に計上した架空貸し付けです。計画立案者は(知事の)選挙コンサルタントです。承諾は知事という構図に間違いはありません」
大石知事:
「医療法人は大石賢吾個人に寄付したという思いがあったと伺っております。ファックスがあるという話もいただいておりますけど、それについては誤解を与える事務的なミスであると医師会長から伺っています。2000万円は選挙の際に1月に後援会に振り込んだところでございます。それについて選挙が終わって、数カ月したところだったと思いますけど、それについて貸し付けにすると、処理して返すことが可能だという話を選挙コンサルタントから聞いております。ですのでそれに基づいて、私はやっぱり返していただけるのであれば借金したお金ですのでありがたいという判断でそのようにお願いをしたところであります」
一方、議会側が出席を求めた知事の選挙コンサルタントは欠席しました。欠席の理由も含め、「コメントは控える」としています。
元監査人は、選挙コンサルタントが違っていたら知事はこの政治資金問題に巻き込まれなかったのではないかと指摘しました。