長崎市の寺で、我が子を愛する優しい母親の霊として伝わる「幽霊」像が公開されました。
楠直也住職(51):「幽霊のご開帳を始めたいと思います」
江戸時代から光源寺に伝わる「産女の幽霊」。お墓の中で生まれた赤ん坊のため、母親の幽霊が夜な夜な麹屋町の飴屋に飴を買いに行ったと伝えられています。墓があったとされる長崎市伊良林の光源寺には江戸時代中期に作られたとされる「産女の幽霊」の像が安置されています。毎年8月16日に一般に公開されます。
楠直也住職:
「幽霊が買いに行っていた飴というのがこんな飴です。米でできています。お米でできた飴だから赤ちゃんが食べておっぱいの代わりになったんだと言われています」
寺を訪れた家族連れや子どもたちは幽霊にまつわる話を聞いたあと、「南無阿弥陀仏」と唱え、一人ひとり、像を拝みました。
西森悠さん(小4・東京):
「お母さんが優しかった。大人になったら赤ちゃんを産んで、お金で色々買ってあげたい」
母・西森藍さん:
「赤ちゃんのために自分を犠牲にしてまでも人のために尽くしてくれているというのを知って欲しくて」
高比良大洋さん(小5・埼玉):
「見た目は怖いけど、優しいお母さんだから怖くない」
浜田力輝さん(小3・長崎市):
「幽霊みたいに優しくなりたい」
楠直也住職:
「優しい心を持っていただく、これがやはり一番。私もお母さんからこんなに愛情をもらって育てられたんだなということを改めて思い出すことができればありがたい」
子どもたちは幽霊が買い求めたという飴をもらい、母親の愛情の深さを感じていたようでした。