長崎の街に調和した建築物や景観を表彰する「長崎市都市景観賞」の表彰式が行われ、寺町の「晧臺寺」など7つの団体が受賞しました。
都市景観賞は、長崎市や長崎商工会議所などでつくる実行委員会が2年に1度開催しています。今回で23回目で、5つの部門に応募のあった計54件の中から最高賞の「都市景観賞」4件、「奨励賞」3件、合わせて7件を選びました。
都市景観賞に輝いたのは、大きな建物部門の「晧臺寺伽藍再建」(長崎市寺町1-1)、小さな建物部門の「青い鳥こども園」(長崎市女の都4丁目14-3)、歴史のある部門の「光永寺山門」(長崎市桶屋町33)、屋外広告部門の「前田冷菓ちりんちりんアイス」(長崎市田中町170-35)です。
江戸初期の1608年(慶長13年)創建の「曹洞宗晧臺寺」は、開山400周年記念事業の一環として、1663年に建てられ耐震性に問題のあった本堂のほか、僧堂や幼稚園の建て替えを2021年から行い、去年1月に完成しました。
再建された建物は日本のヒノキやスギを多く使い、「寺町の景観を維持しながら新時代の曹洞禅の風景となっている」ことなどが高く評価されました。
曹洞宗晧臺寺・齋藤芳寛住職:
「思いもよらない賞をいただいてまだ実感がない。そういう賞をもらったことに匹敵する場にしたい。幼稚園、修行道場、一般の寺院という3つの顔を持っているから、それがそれぞれに特色を持って地域に根差していきたい」
「青い鳥こども園」は、園舎を一周できるテラスやボルダリングなどで園児が伸び伸びと遊び回れる空間を作ったことが評価されました。(小さな建物部門)
「光永寺山門」は江戸後期の1804年・文化元年の完成以来、約220年の歴史を宿します。
「前田冷菓ちりんちりんアイス」は、国道沿いに目を引く立体のアイスモニュメントや鐘の形をした爽やかなブルーのロゴサインなどが評価されました。
奨励賞には、大きな建物部門の「クレインハーバー長崎ビル」(長崎市出島町1-41)、歴史のある部門の「吉田屋」(長崎市西山本町8-8)、フリー部門の「長塀のある町並み」(長崎市炉粕町)の3件が選ばれました。