2月8日は年中行事の「事八日」。事始めの日です。佐世保市の高校で、使えなくなった針を柔らかな食べ物に刺して供養する「針供養」が営まれました。
「針供養」は、曲がったり、さびたりして使えなくなった針に感謝し、供養する伝統行事です。全国各地の寺や神社などでも行われています。
久田学園佐世保女子高校には洋裁や和裁など針を使う授業があり、毎年、「事八日」に「針供養」を営んでいます。8日は全校生徒約40人が授業や家庭などで使った約100本の針を、祭壇に置かれた豆腐やコンニャクに刺し、「ゆっくり休んで下さい」と感謝し、供養しました。
豆腐やコンニャクを使うのは厚い生地などを縫い続けた針が柔らかい場所で休めるようにとの思いが込められています。
豆腐やコンニャクに刺した針は、校庭の「ソテツ(蘇鉄)」の木の下に埋葬しました。ソテツは幹が堅いことから「『鉄』を養分にして『蘇』る」という言い伝えがあります。
3年生:
「自分で折ってしまった針もあって、前から少し愛着があったが、コンニャクや豆腐に刺してこれで供養できるならとてもうれしい気持ちになった」
3年生:
「この裁縫の技術を学んで、これから自分たちの子どもたち、自分が産む子どもたちにも洋服を作ってあげたい」