西海市が生産量日本一を誇る特産品「ゆでぼし大根」。地元の小学生がふるさとの味について学びました。
西海市が主催した「ふるさと体験発見コース」授業。地元の小学3年生から6年生30人が、西海町面高地区で古くから冬場の保存食として作られる「ゆでぼし大根」について学びます。講師は生産者の高浦勝宏さんです。
ゆでぼし大根部会・高浦勝宏部会長:
「ゆでることによって大根の辛みが抜け、渋味が抜けて甘くなる」
「大栄大蔵大根」という大きな大根を短冊状に切り、100度の大きな釜で10分から15分ほどゆでます。
ゆでた大根が運ばれたのは断崖絶壁に建てられたやぐらの上の干し場。「ゆでぼし大根」は海から吹きつける冷たく乾いた風を利用し、大根を乾燥させる伝統的な製法で作られています。子どもたちは、ゆでた大根を食べたり、生産者に質問したりして、ふるさとの味について学びました。
男子児童:
「うまかった!なんかスルメみたい」
女子児童:
「大根の香りとか味が残っていておいしい」
男子児童からの質問:
「ゆでぼし大根を作る中で一番大変だったことは何ですか?」
高浦さん:
「天気に合わせて仕事をしているのがやっぱり大変かなと思います」
男子児童:
「自分たちの古里にいろいろおいしいものがあることに気付けてとてもうれしかった」
切りぼし大根と比べると苦みが少なく、大根の旨みや甘みがぎゅっと凝縮されているゆでぼし大根。生の大根よりもカルシウムや食物繊維などの栄養価が高くなるそうです。
定番は煮物やサラダですが、この日は子どもたちも食べやすい、「クッキー」と「かりんとう」にしていただきました。
男子児童:
「ゆでぼし大根は食べきれないが、これを食べたらおいしかった」
女子児童:
「めっちゃおいしい。すごい所で育てていると初めて知れた学習だった」
西海市教育委員会社会教育課社会教育指導員・原口綾子さん:
「子どもたちが誇りをもって西海市の食を食べてもらいたいと思い、そういう気持ちで実施させていただいた。おいしかったと言ってもらえてすごくうれしかった」
面高地区では20戸の農家が生産していて、今年は約100tの生産を見込んでいます。作業は2月いっぱいまで続きます。