百貨店での開催の予約は6年先まで埋まっているそうです。長崎市の浜屋百貨店で長崎初開催の「薩摩焼十五代沈壽官展」が開かれています。
十五代沈壽官さん(64):
「薩摩焼はここに展示してあるように二つの世界白い世界と黒い世界がある」
白く美しい陶器に鮮やかな絵付けや繊細な彫りが施された白薩摩。黒い光沢を放ち、素材の温もりを感じさせる黒薩摩。400年以上の歴史を持つ薩摩焼は国指定の伝統的工芸品です。
その薩摩焼の名窯「沈壽官窯」の当主である十五代沈壽官さん(64)は「現代に生きる薩摩焼の表現者」として、その可能性を模索し続けています。
浜町の浜屋百貨店では長崎初開催となる「薩摩焼十五代沈壽官展」がきのうから開かれています。緻密な超絶技巧が施された透かし彫りの香炉をはじめ、茶碗や花瓶などの作品、約50点を展示販売しています。
十五代沈壽官さん(64):
「一番我々が主眼としているのはベースになっているこの白い陶器の肌合い。その風合を最大限生かすための彫刻技法や細かい彩色なんです。なのでテクニカルな部分を見ていただくのと同時に、この白い陶器の持つ柔らかさをぜひ見ていただきたい。今回は(長崎で)初めての開催ということで、こういう焼き物が同じ九州の中に存在しているということを一人でも多くの方に知っていただきたい」
浜屋百貨店が約5年前に打診し、実現した「薩摩焼十五代沈壽官展」は1月29日(月)まで。8階の美術ギャラリーで開催しています。(午前10時~午後7時まで※最終日は午後5時で閉場)27日(土)午後2時からはギャラリートークも開かれます。