【長崎】東京五輪聖火リレー 石原さとみさんら走る
長崎県内で東京オリンピックの聖火リレーが始まりました。長崎市はコロナ対策で出発式などを無観客にしたほか沿道での応援も控えるよう呼び掛けています。
午前8時。スタート地点の南島原市役所には、多くの人が集まっていました。午前9時、熊本県から受け継いだ聖火が無事スタートしました。記念すべき第1走者の宮川源太さん(39)は2014年の長崎国体空手で個人と団体の2冠に輝くなど第一線で活躍しました。今は、子どもたちに空手のすばらしさを教えています。
第4走者は高校3年生だった8年前(2013年)、飲酒運転の事故に巻き込まれ、トランぺッターになる夢を奪われながらも不屈の精神で立ち直り、高校の音楽教諭という新たな夢をかなえた前川希帆さん(25)。今年4月、吹奏楽部の創設を検討している佐世保市の私立九州文化学園高校に採用されるまでの3年間、南島原市の県立口加高校で音楽講師や吹奏楽部の顧問を務め、生徒たちに音楽の楽しさを伝えてきました。
リレーを見守る人の中には、1964年の東京オリンピックの時、島原市の聖火ランナーを務めた小田原一幸さん(73)の姿もありました。南島原市では、9人のランナーが約2.2キロの距離を聖火でつなぎました。
第2区間は島原市。最初のランナーは島原市出身で女優の宮崎香蓮さん(27)です。小さい頃、よく遊んでいたという島原城をスタートし、笑顔で走ります。島原市では8人のランナーが聖火をつなぎました。
第3区間は雲仙市です。第1走者は5歳の時、長崎で被爆した宮田隆さん(81)です。宮田さんは、生きていて良かったという思いと犠牲者への追悼の気持ちを抱きながら、若い世代へ聖火をつなぎました。離島の第4区間の壱岐市にも聖火が届きました。「原の辻ガイダンス」から始まる第1走者の川下和明さん(41)は子どものころから壱岐で陸上競技に打ち込んできた41歳。学生時代、憧れの箱根駅伝の出場はかなわなかったものの、古里で聖火ランナーを務める喜びを胸に駆け抜けました。壱岐市と次の第5区間新上五島町ではそれぞれ8人のランナーが聖火をつなぎました。
諫早市では、NCCの宮崎真実アナウンサーもランナーを務めました。ジャパネットたかたの創業者・高田明さん(72)も笑顔でリレーです。ラストを飾ったのは元競泳日本代表の山口美咲さん。25年に及んだ競泳人生で2008年の北京・2016年のリオと2回、オリンピックに出場しました。
第7区間大村市の最終走者は元バレーボール男子日本代表の朝長孝介さん40歳。大村市で生まれ育った朝長さんはセッターとして2008年に北京オリンピックに出場しました。その後、母校の大村工業高校バレー部の監督として指導に当たっています。大村市では10人が聖火をつなぎました。
第8区間、長崎市の聖火リレーの出発地点、平和公園では午後7時15分から出発式があり、女優で公式アンバサダーの石原さとみさん(34)や遣唐使船での海上リレーなどで聖火をつなぎました。