長崎住吉郵便局元局長10億円詐取で日本郵便九州支社が会見
「複数の手口があった」ということです。長崎市の元郵便局長が24年以上にわたって知人らから10億円以上をだまし取っていた問題で、社内調査を進める日本郵便九州支社が7日、会見を開きました。日本郵便によりますと「長崎住吉郵便局」の60代の元郵便局長の男性は、1996年11月から退職後の今年1月まで24年以上にわたって知人ら50人以上に対し、「利率の良い特別な貯金がある」などうその勧誘をして推定10億円以上をだまし取りました。6日、東京で会見を開いた日本郵便本社に続き、7日は社内調査を進めている熊本市にある日本郵便九州支社の豊田支社長が改めて今回の問題について説明しました。日本郵便九州支社の豊田康光支社長は「手口は単一ではなくて複数あると理解している。そのうちの一つが存在しない架空の貯金の勧奨を装う。その場合には『利率の良い特別な貯金がある』と言っていたこともあったよう」と話しました。日本郵便九州支社は、全容解明に向け、現在も引き続き社内調査を行っています。今後、局長を含む管理者のモラル向上のため、研修などを開く方針です。豊田支社長は「内部統制が効くようなチェック体制の構築を犯罪が起きる度に講じてきたつもりだが過去に講じたものが効果的なものだったかも含め見直し再発防止に努めていきたい」と話しました。一方、NCCの取材に対し、元郵便局長をよく知る人は「ものすごく真面目で物事の中心となり引っ張っていく人。まさかという思いで本当に信じられない」と話しました。日本郵便の調査に対し、元局長は金をだまし取ったことを認めているということです。今後、日本郵便は刑事告発の準備を進め、長崎県警も関係者から話を聞くなどして捜査を進めています。