長崎市の唐寺、崇福寺で「普度蘭盆勝会」、通称「中国盆」が始まりました。旧暦の7月26日に当たる7日から3日間は、中国のお盆の期間です。
長崎市鍛冶屋町にある黄檗宗の唐寺・崇福寺では、参拝者を迎えるため、準備をする華僑の人々や観光客の姿が見られました。
準備する人:「やっぱり気持ちよく見てもらえるようにしていた方がいいもんね。これからも毎年あることだから」
中国盆は、先祖だけでなく、動物や植物など、この世に生を受け、亡くなった世界中全ての霊魂が供養の対象です。
境内には、霊魂がお盆の間、くつろげるよう、卓球場やリビングなどのミニチュアが飾られ、霊たちをもてなします。
36枚のお店の絵が並ぶ「三十六軒堂」は、霊魂がショッピングを楽しめるデパートです。
国宝「大雄宝殿」では、1日4回お経をあげ、迎え入れた霊たちを慰霊します。
崇福寺檀家総代・張仁春さん(70):「霊の方たちにはいろんな所で遊んで買い物して帰ってください、3日間ゆっくり過ごしてくださいという気持ちでこの中国盆をやっています」
色鮮やかな色彩が特徴的な唐寺ですが、国宝のひとつ「第一峰門」の装飾が剥がれるなど、建物の老朽化にも直面しています。
檀家の減少や資金難、物価高騰など、さまざまな影響がある中で、約400年続くこの風習をこれからも受け継いでいくために、時代に合わせた行事のやり方を模索しています。
張仁春さん:「昔通りのお供えの仕方をしてたら食材の廃棄とか、そこまでやらないといけなくなってくる。必要最小限のお供えと、お供えの内容を変えたりしながら頑張っています」
9日最終日には、お金に見立てた「金山」「銀山」を焚き上げて、霊魂を送り出します。
普度蘭盆勝会:崇福寺の年中行事の中で最も大事な祭事。長崎華僑の中では「普度(ポール)」と略される。「普」は「普く全て」、「度」は「広く済度する(迷い苦しんでいる者を救って悟りの境地に導くこと)」の意味。